「星空の家」には大きな納屋があります。
ずっと物置になっていた納屋。
築80年といわれています。
「星空の家」が誕生してからずっと、
何かしらの形で活用ができないかと考えていました。
この2年間、たくさんの方が来てくれるようになったけれど、
人の家におじゃまするのはやっぱりちょっと戸惑いあるようで、
その反面、人が暮らす母屋に招くのは、住人達も気をつかう。
もっと気軽に遊びに来れる場所が、母屋ではない場所にあったらいいなと、
そんな思いを抱くようになりました。
そうだ、「星空の家」にはたくさんの本がある。
これを住人達だけで見るのはもったいない。
そっか、この本をもっと気軽にたくさんの人に読んでもらえる場所をつくればいいんだ。
そんなことを思い、ちいさなちいさな書斎のような図書館をつくることにしました。
まずは、納屋の片づけから。
1階にある荷物だけではなく、2階のものも下ろさなければなりません。
1階には、さまざまなものが眠っていました。
母屋で使わくなってしまったものも、一旦入れてしまっていたので、古い家具、布団、机などごちゃごちゃのまま。
2階にはたくさんの木材がありました。
気が遠くなりそうな、そんな作業。
たくさんの友人たちに手伝ってもらって、
ゆっくりでも少しずつ、
なんとかきれいになりました。
「星空の家」が誕生して間もなく2年。
この2年間一番感じたことは、この地域で昔から暮らす人が抱くこの家に対する想いでした。
「星空の家」ができるずっとずっと前から、この家はこの地域を見守り続けていて、
地域の人たちもずっとこの家を見ていました。
代々引き継がれて何世代もずっと。
今は、廻り廻って、私たちが「星空の家」としてみんなで暮らしているけれど、
知れば知るほど、歴史の重みを知りました。
そんな歴史のある家、
今の住人は私たちだからと、自分たちの想いだけで暮らしていっていいのかというと、
たぶんそうではないことを、この2年で感じたのです。
昔からそこで暮らす人にとって、
よそから来た人はたぶん異質にみえるでしょう。
知らないから怖い、理解できない。
そんな人たちが、勝手に何かをしていると、
ほんの些細なことで心配になることも多いでしょう。
それでも、あいさつをするとか、ちょっとした立ち話をするとか、
地域の行事に参加するとか、
そんな日々の小さな小さな積み重ねが、
今、少しずつ、理解を得ることにつながっていっているような気がします。
気軽に話かけていただけるようになったり、
いただきものやおすそ分けをいただいたり、
地域の行事にお誘いいただいたり。
そんな小さなことありがたいことに増えてきました。
少しでもここを自分たちにとって身近な存在として感じてほしい、
もっと気軽に立ち寄ってほしい、
そんな想いもあって、今回の「星空の小さな図書館」計画をはじめようと思ったのです。
おしゃれなカフェでもなく、雑貨屋さんでもなく、
図書館を選んだのは、今「星空の家」にある資源を活かし、
無理なく続けていけるものだと思ったから。
そして、なによりも、本がたくさんの出会いを繋いでくれたらなという想いから。
初夏オープンに向けて、
また新しい挑戦がはじまります。
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